親子3代で55年の長きに渡り星を取り続けている、フランス中部の町(Roanneロアンヌ)にあるホテル兼業フレンチレストラン「トロワグロ」のドキュメンタリー映画を観ました。なじみのマルシェで野菜を選んでいる場面からいきなり始まる。「美しい。まるで彫刻のようだ」とヒラタケに感動。料理人が自分の経験値で選んだ食材で料理をする、その繰り返しで五感が磨かれていく。そう教えてくれるシーン。それにしてもおいしそうなキノコ!スクリーン越しでも伝わってくるのです。さすが農業大国フランス。最高のミント(モロッコ産)が欲しい、中国のスパイス花椒ホワジャオ、フランスでも旬(山菜)を求めるシーン。
メニュー考案が続く。そのすべての根底にあるのは、お客さんの感動、幸せのため。地方によって気候も大地も変化に富んだ素晴らしいフランス料理の背景が伝わってきます。そこに日本の醤油(うまみ)、シソの葉や味噌もでてきて驚きました。グリーンカレー??を的鯛(マトウダイ)に合わせる。タイ料理のエッセンスも。
映画はセリフもBGMもなし。ワインをテイスティングして議論。この映画は、グルメの人なら面白いでしょう、でも料理に関心がなかったら4時間上映はどう?実際にブドウ畑を訪れ、自然派ワインについて学ぶシーンが勉強になりました^^。1年前から自分の好きなワインを予約するアメリカ人客。マダムルロワ^^。ラターシュは1本、100万円以上するよ🍷。トロワグロのセラーに眠っているワインの本数は35000本。
開店前の慌ただしい仕込みシーンが淡々と続く。メレンゲの泡立て、チョコレートのテンパリング、大根のかつらむきには興味津々。厨房にはひたすら仕込みの音だけ、張り詰めた空気感。日々のルーティーンは地味な作業だけど、観ていて飽きない^^。
チーズができるまでの研修を受けたり、放牧地の事情、熟成工場見学。チーズは製造元を訪れて買いつける。レストランで食事の最後にワゴンで運ばれてくるチーズの種類の多さには圧巻されました💦さすがフランス。「ひとつの村にひとつのチーズありun village un fromage」ブラボー。
広いお庭の緑に面したガラス張りのモダンなレストラン。服装は必要以上に着飾ることはなく、気の利いたちょっとのおしゃれが素敵。リラックスして食事がしたいもの。ワインと料理のマリアージュがバッチリ合ったときの感動。ホールスタッフやソムリエは、テーブルについたお客に即座に専門知識を分かりやすく披露する!かっこいい!
営業時間の調理場風景。カマスのクネル、赤いカシスやルバーブのソースがきれい!お料理が映像に出てこないのが残念~💦どんなお料理ができるのかな。映画って、想像力がフル回転できるので楽しい。次々と入るオーダー。お客のオーダーの仕方は様々。厨房には、お客が身につけている洋服やカバンのブランドの情報が届く。そもそもなぜ西洋料理と言えば、フランス料理がメインになったのか、、トロワグロが教えてくれているような。4時間の大作。観ることができてよかった。