日本料理研修会参加れぽ
この夏はハモと向き合いました。
ハモといえば関西の夏の風物詩ですね。京都の祇園祭や大阪の天神祭りには、ハモ料理がつきものとして知られています。
まずはハモを選ぶところから。400~500g/1尾が人気です。小さいとぬめりで滑っておろしづらく、大きすぎれば骨が硬いからです。
ハモはするどい歯を持つ獰猛な魚。名前の語源も鋭利な歯でなんでも食む(はむ)ところからきているそうです。
活〆されたって動いている~
恐る恐るアゴを開いてみると...
鋭くとがった歯がびっしり。ひぇ~うっかり触らないように気をつけようっと。
ではなぜ海が遠い京都で、これほど鱧が普及しているのでしょうか。今のように流通が発達していなかった時代に新鮮な魚を運ぶには困難だったことでしょう。ところが、鱧は生命力がたくましい魚で、瀬戸内海から生きたまま入荷させることが可能だったのです。夏場に旬を迎えて鮮度が保てる魚は鱧しかいなかった。重宝されていたのですね。
煮ても焼いても骨が残って食べづらかったはハモを「骨切り」の技法でおいしく食べられるように高い包丁技術が生まれたのも都のある京都だったのです。
皮を残しつつ1cmの間に等間隔で8か所の切り込みを入れながら小骨を断つことは並大抵ではありませんでした。それは、見た目だけではなく、おいしさにも繋がっているということも身をもって今回知りました。課題は積もるばかり!
昆布だしの中に静かに鱧を沈めて湯引きをしたら、反り返って白いお花のようにふわっと美しく開いてくれました。プロの料理人ご指導の甲斐あって、なんとか形だけはサマになりました?梅肉をのせて。青柚子を振って椀物の完成です。
握り寿司には、骨切りした身を崩さないように串を縫うように打ち、炙って旨味を引き出した焼き霜造りをのせて。
ハモを捌いたときに取り出した浮袋もゆでてお造りに添えます。何もかもが初々しい。
梅肉酢と土佐醤油が調和します。
汗だくになりながらも達成感に感無量です。
この試練!?と出会えて幸せ。と前向きなワタシにも出会えた夏でした^^